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麦麹とは? その楽しみかたと基礎知識・購入方法・製品まとめ

麦麹

「麹」と言えば、お米の麹が一番に思い浮かびます。甘酒や塩麹を手作りするときに使いますし、スーパーなどでみかけるのもたいていお米の麹です。白米をはじめ玄米麹や赤米麹などバリエーションも豊富です。

しかし、今回ご紹介したいのは、もうひとつの麹である「麦麹」。その名のとおり麦から作られた麹で、芳醇な香りが特徴です。

麦麹を知って、使ってみると、発酵食がある生活がよりいっそう楽しくなりますよ!

麦麹とは? 麦を麹にして、醤油や味噌に

麦麹については、米麹と合わせて考えるとわかりやすいでしょう。

米麹は、お米に麹菌を繁殖させたもの。
麦麹もおなじく、麦に麹菌を繁殖させたものです。

米麹から造られる食べ物は、日本酒や甘酒が代表格。
麦麹から造られるのは、主に味噌、そして醤油も、これに含めていいかもしれません。

見た目は、米麹と似ています。小さなつぶに粉がかかったような状態です。

米麹に比べ、少し黄色がかっていることもあります。また、中心にある黒い筋から麦だと一目でわかる方も多いでしょう。

麦麹の特徴は、香りではないでしょうか。麹の香りに加えて、さらに複雑な香りがします。香ばしいような、爽やかなような、甘いような……、なんとも芳醇です。味については、米麹に比べるとあっさりしている、というのがおおまかな傾向です。

なお、米麹(米糀)については、下記のページで詳しくご説明しています。

米麹とは? 日本の食文化を支える麹菌が生み出す「発酵の素」

味噌や醤油の造りかたをちょっとおさらい

麦麹を使った食品では、味噌が代表格、と述べました。どう麦麹が使われるのか、少し見てみましょう。

味噌は、蒸した大豆に麦麹と食塩を合わせ、発酵させるとできあがります。実際には、麦麹ではなく米麹が使われることが多いのですが、九州のご当地味噌などでは麦が使われることが多いようです。

一方醤油は、小麦がスタンダードで、普通は米が使われることはありません。蒸した大豆と小麦を合わせ、さらに麹菌を加え、「醤油麹」を造ります。

少しややこしいのですが、この醤油麹とは、米麹に醤油を混ぜて造る調味料ではありません。大豆と小麦でできた、醤油を造るための麹が、もうひとつの醤油麹です。昔からそう呼ばれていたもので、こちらがオリジナルの「醤油麹」と言えますね。

その醤油麹に食塩水を加え、「もろみ」にして発酵させ、絞ったものが、私たちの食卓に並ぶ醤油です。

……とここまで読んでいただいた方は、疑問を感じているかもしれません。「醤油の場合は、麦麹じゃなくて醤油麹なのでは?」……そう思った方は、鋭い。

確かに、醤油造りでは「麦麹」が使われるわけではありません。大豆と小麦+麹菌の、「醤油麹」です。

ややこしくて恐縮なのですが、つまり、

・麦麹からできる食品の代表格は、味噌
・麦は、大豆と麹菌 といっしょになって、醤油にもなる

……ということです。麦という素材が麹といっしょになってどう使われているか、そのバリエーションを知っていただきたく、改めて整理してみました。

ちなみに、味噌・醤油・麹がどう造られるか、下記のページでより詳しく説明しています。

発酵食品の作り方~味噌・しょうゆ・麹はどうやって作られる?

麦味噌

一般家庭では麦麹をどう使う?

一般家庭では、麦麹はどう使われるかと言えば、やはり自家製の麦味噌造りがポピュラーです。「自分で味噌を造る」というと何か大変なことのような気もしますが、一昔前までは、それもごく普通のことでした。

味噌のレシピは、いろいろなところで公開されています。意外に簡単、というのは編集部員が初めて味噌を造ったときの感想です。

材料は水と乾燥大豆、麹、塩だけ。

そして大豆を煮たあと、材料を混ぜ合わせ、あとは熟成するのを待つだけ。面倒なことはありません。下記記事ではシンプルなレシピをご紹介しています。

この冬こそ味噌の「寒仕込み」にチャレンジ

甘めor辛め、熟成orフレッシュ……、また素材にもこだわって……と自分や家族の好みの味を生み出すのは、本当に楽しいものです。また、自ら体験して、いろいろ詳しくなった後では、スーパーに並んだ既製品を見るときも、見方が変わってきます。「あ、これは麦麹の割合が多いから、特徴のある味だろうな……」なんて。いずれにせよ、発酵食品のある生活がより充実するはずです。「手前味噌」造りも、ぜひおすすめしたい発酵食品の楽しみ方です。

また、納豆に麦麹を合わせた「麦麹納豆」などのメニューも、みなさんが工夫されています。レシピも充実していますので、ぜひ検索してみてください。

麦麹の購入方法・製品

さて、その麦麹の購入方法ですが、スーパーなどの店頭では、あまり見かけないかもしれません。発酵食品の専門店のようなお店なら、きっと置いてあるはずです。編集部の近辺の店舗では、発酵日和にも登場していただいている「発酵デザイナー」小倉ヒラクさんの「発酵デパートメント」がそれにあたります。

発酵デザイナーの小倉ヒラクさんが語る、素晴らしき菌の世界

発酵DEPARTMENT|下北沢から徒歩4分、各地のユニークな発酵食品・食材やお酒など

手軽なのは、インターネット通販です。安いものでは1kg程度で1,000円以下と、米麹と変わりありません。いくつか、こだわりの麦麹をご紹介します。

【マルカワみそ 農薬・化学肥料不使用の麦麹】
とても貴重な国産大麦、さらにその中でも農薬・化学肥料不使用というこだわりの材料を使用した麦麹です。グルテンフリーの大麦醤油を造ることも可能とのことです。
https://marukawamiso.com/item/kouji-mugi.html

【糀屋本店 乾燥麦麹 (九州産大麦こうじ) 350g 【戻し後 500g】】
塩麹を再発見して有名にした糀屋本店の大麦麹。この麹を使った味噌造りを懇切丁寧に解説してくれています。
https://www.saikikoujiya.com/fs/kouji/c/mugi

【マルヤス味噌 生麦麹】
無農薬・国産「はだか麦」にこだわった生の麦麹です。昔ながらの製法を守った貴重な麹です。
https://item.rakuten.co.jp/maruyasumiso/mugikouji_1kg/

【卑弥呼 はと麦麹 200g袋入り】
「古式室蓋造り」のはと麦を使用した麦麹。こちらもやはり希少な存在です。そのほか大豆とセットになった、味噌造りキットもあります。
https://www.misosyouyu.com/?pid=143268079

もちろんこのほかにも、丸麦や大麦などこだわった原材料を使用したものなど、たくさんの麦麹が市販されています。探し始めると迷ってしまうほどですね。とは言え、初めはあまり悩みすぎず、まずは試してみるのがおすすめです!

※記載内容は、取材対象者及び筆者の個人的な見解であり、特定の商品または発酵食品についての効果・効用を保証するものではありません。

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